講談社の一冊もの

二週間前ぐらいの記事で、

さらには「大図典view」という姉妹本や、それと同時期に出版された「大事典desk」や「科学大事典MEGA」というのもあるようなので、見かけたらうっかり気絶しないように気を付けないと…。

などと伏線を張っておりましたが、さらに比較的新しい「大事典NAVIX」を見つけてしまいました。これはますますうっかり気絶しないように気を付けなければなりません。

長らく「国内最大手出版社」のタイトルを冠していた講談社ですので、インターネット普及前には、大手ならではの資金や人脈を駆使した、このような大情報量収録型の「一冊もの大判書籍」の企画が通り、その成果がたくさん世に出されていたのですね。これらの本は、1000ページ以上、場合によっては3000ページに迫るものもあり、ほぼ全ページにわたり上質な用紙にフルカラー(4色)印刷され、ハードカバーの上製本(多くは丸背フォローバック)として綴じられ、必然的に化粧箱に収められているため、定価は1万円付近からそれ以上と高価なものになります。

しかし現在のように、インターネットで膨大な情報を、ほぼコストゼロで参照できる時代ではなかったので、これらの本は学術組織や情報産業においては必要経費と見做され、あるいは知識欲を満たしたい個人の琴線に触れるなどして、高価ながらも商売として成立していたことでしょう。だからこそ、以下に並べたように比較的短い期間に、いくつも発行することができたのでしょう。いわゆるノリノリ・イケイケ状態ですね。

この時期に講談社から発刊された、そのような本を発行年順に並べてみます。日本語大辞典をこれに含めるべきか、やや疑問もありますが、装丁がほぼ同じですので、ここでは含めています。<括弧>は発行年(西暦)、金額は発刊当時の消費税込みの定価です。

  • 大事典desk <1983> 9,800円
  • 大図典view <1984> 9,800円
  • 科学大事典MEGA <1985> 14,000円
  • The日本 <1986> 9,800円
  • 日本語大辞典 初版 <1989> 7,300円
  • 日本語大辞典 第二版 <1995> 7,800円
  • 大事典NAVIX <1997> 22,890円

1985年は、国際科学技術博覧会、いわゆるつくば科学万博が開催された年です。講談社もブース(パビリオン)を出展していました。特に上の4冊が万博前後に集中して発刊されているというのも、時代を反映していますね。ちなみに科学大事典MEGAには、つくば科学万博のガイドが折り込みで付いていました。

ところで、下の写真は、昨日自宅で撮影したものです。台になっているのは電子ピアノです。赤いですが電子ピアノです。ちょうどいい高さだったので載せて撮影しましたが、窓際に置かれているため逆光になってしまっています。iPhone 5 のカメラですが、いろいろ自動補正してくれています。

 

7冊の厚い本

講談社一冊モノ百科シリーズ

 

…ええ、要するに、気絶したのです。すみませんでした。

いずれもすでに絶版なため、古本として入手しています。ありがたいことに、どれも定価の5~10%で入手できました。中でもNAVIXに至っては、定価の1%という謎価格で…(^^;

以下、Amazonリンクを載せておきます。

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