船旅
様々なタイミングが北海道への船旅を示唆していたため、夏休みにそれを敢行および観光した話。
- 猛暑なので涼しい北海道に行きたい
- 昨年まで毎年夏に利用していた会社の直営保養所がすべて閉鎖となった
- そのかわりに提携保養所としてのホテルや旅館が増えた
- 北海道内の宿も一気に選択肢が増えた
- おりしも子供たちから「飛行機に乗ってみたい」というリクエストが上がっていた
- いっぽうで大型客船での船旅ブームも到来していた
- のんびり船旅というのも良さそう
- 北海道内の移動にはクルマが必要
- それならフェリーでクルマごと行くのがいいのではないか
- 国内フェリーの多くは未就学児については無料
- 来年は末っ子も小学生になり、この恩恵を受けられるのは今年が最後
- このあたりの高校の修学旅行はだいたい沖縄(たまに北海道)なので、遠からず飛行機に乗る機会が来る
ということで、今年は船だろうという示唆が多かったため、船で北海道に行ってまいりました。出発→船中泊→旅館泊→旅館泊→船中泊→帰宅 という4泊5日の旅です。
東京圏からクルマごと北海道に渡りたい場合、選択肢となるフェリー航路は以下の9つです。(2018年8月現在)
区間 | 運航会社 | 便数(往復) | 所要時間 最早 最遅 | 通常期の運賃[円] 4~5m車1台 個室利用 大2+小2+幼1 | 船舶名 |
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大洗〜苫小牧(西) | 三井商船フェリー | 週12便 | 17h45m 19h15m | 71,060 | さんふらわあさっぽろ さんふらわあふらの さんふらわあしれとこ さんふらわあだいせつ |
仙台〜苫小牧(西) | 太平洋フェリー | 1日1便 | 15h00m 15h20m | 67,400 | いしかり きそ きたかみ |
新潟〜小樽 | 新日本海フェリー | 週6便 | 16h15m 16h30m | 60,700 | らべんだあ あざれあ |
秋田〜苫小牧(東) | 新日本海フェリー | 週6便 | 10h30m 12h05m | 80,500 | らいらっく ゆうかり |
宮古〜室蘭 | 川崎近海汽船 | 1日1便 | 10h00m | 56,000 | シルバークイーン |
八戸〜苫小牧(西) | 川崎近海汽船 | 1日4便 | 7h15m 8h30m | 50,000 | シルバープリンセス シルバーティアラ べにりあ シルバーエイト |
青森〜函館 | 青函フェリー | 1日8便 | 3h30m 4h00m | 23,760 | はやぶさ あさかぜ21 3号はやぶさ あさかぜ5号 |
青森〜函館 | 津軽海峡フェリー | 1日8便 | 3h40m | 24,120 | ブルーハピネス ブルードルフィン ブルーマーメイド ブルードルフィン2 |
大間〜函館 | 津軽海峡フェリー | 1日2便 | 1h30m | 18,010 (カジュアルシート) | 大函丸 |
今回はのんびりと船旅を楽しむ趣旨ですから、あまり短時間ではなく、設備や食事もそれなりに充実している航路が候補。オーソドックスには最も東京圏から近い、つまり乗船までの行程が短く済む、茨城県の大洗港が第一候補となります。次いで仙台港、そして新潟港。これらの3航路以外は、今回の旅では候補から外れます。
最初に考えたのは、往路は大洗→苫小牧、復路は小樽→新潟で、太平洋と日本海を一度に楽しむという欲張りプランでした。行きは大洗を19:45に出航し、翌日13:30に苫小牧に到着。帰りは小樽を17:00に出航し、翌日9:15に新潟に到着。このプランでは北海道に着く時間帯がやや遅いのと、最終日は乗船手続きを15:30までに済ませること(出航90分前までに手続きというパターンが多い)になり、北海道に滞在する時間が少し短く、慌ただしい感じになります。
候補の3航路について、今回の日程での情報をまとめると、
方向 | 出発港/時刻 | 到着港/時刻 | 所要時間 | 船舶名 | 食事 |
---|---|---|---|---|---|
本州→北海道 | 大洗 19:45 | 苫小牧 13:30 | 17h45m | さんふらわあふらの | バイキング |
本州→北海道 | 仙台 19:40 | 苫小牧 11:00 | 15h20m | きそ | バイキング |
本州→北海道 | 新潟 12:00 | 小樽 4:30 | 16h30m | あざれあ | カフェテリア |
北海道→本州 | 苫小牧 18:45 | 大洗 14:00 | 19h15m | (運航なし) | |
北海道→本州 | 苫小牧 19:00 | 仙台 10:00 | 15h00m | いしかり | バイキング |
北海道→本州 | 小樽 17:00 | 新潟 9:15 | 16h15m | あざれあ | カフェテリア |
北海道に滞在する時間を考えると、太平洋フェリーが良さそうです。バイキング形式のレストランも評判が良いですし。さらに、太平洋フェリーの場合、今回の日程であれば「早割」が使えるため、うまく予約できれば費用面でも助かります。
そんなわけで、結局は往復とも仙台~苫小牧となりました。ちなみに、往路は早割が予約できましたが、復路は予約できず「片道フルパック」を選択しました。
方向 | 船舶名 | 割引プラン | 客室 | 運賃[円] | 食事代[円] 夕食+朝食 |
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仙台→苫小牧 | きそ | 早割 | 1等洋室(インサイド)×2室 | 39,100 | 10,000 |
苫小牧→仙台 | いしかり | 片道フルパック | 1等和洋室(アウトサイド)×2室 | 68,000 | 0 (運賃に含まれる) |
早割はものすごくお得といえます。車1台の運搬費込みでこれですからね。飛行機で行った場合の現地でのレンタカー代を考えると、さらにお得感が際立ちます。
往路のきそ・復路のいしかりとも、評判どおり綺麗な船でした。1等客室はシティホテルのツインルームのようにしっかりベッドメイクされ、清掃も行き届いており、寝心地・居心地は快適そのもの。海を眺めながらの大浴場は、こちらはアメニティを含め観光ホテルのよう。バイキング形式の食事は、噂に違わず種類が多く、どれも高品質で、家族みんな大満足でうっかり食べ過ぎてしまう有様でした。(いつもの光景)
この姉妹船はいずれも全長199.9m、排水量15,000トンクラスの大きな船。外海での揺れも少なく快適でした。念のため乗船直前に酔い止め薬を飲んでいたこともあり、家族全員まったく船酔いなし。夜のライブパフォーマンスや、昼のラウンジコンサートも楽しめました。安価な移動手段でありながら、流行りの大型クルーズ客船、たとえば飛鳥IIやMSCスプレンディダやクアンタム・オブ・ザ・シーズのようなエンタメテイストを、少しだけですが感じさせてくれるフェリーでした。
北海道内の話はまた別項にて。
[…] 2年前の北海道に続き、四国へ船旅をしてきた記録など。そういえば北海道内の話をすっかり書き忘れている…。このときの道内編を簡潔にいえば、苫小牧FT→小樽散策→定山渓(泊)→旭 […]