DirectX 11 on PCI-bus

自宅(DC2)の端末は7年前に買ったミニタワー水冷VALUESTAR、実家(DC1)と嫁実家(DC3)には某オークションで買った同時期のスリムタワーMATE、いずれも当時のフラッグシップラインで、コンデンサ等の部品もまあまあいい物を使っているため、未だ現役です。CPUは揃って Pentium 4 で、Hyper Threading がやっと搭載され始めた時代のもの。チップセットも揃って 82915G(i915G)/82865G(i865G) 世代のものです。

DC2の水冷VALUESTARには、最初から PCI-Express のビデオカードが挿さっていましたが、それでも Radeon X600 なので DirectX で言えば 9.0 の世代。一方 DC1,DC3 のスリムタワーMATEは、2011年11月時点で最新モデルとして買える MATE タイプME と基本的に同じ筐体設計のものですが、最上位の全部載せモデルに比べてハーフハイトの PCI-Express スロットだけが省かれているモデル、つまり拡張スロットはPCIだけというモデルです。ただ、DC1,DC3の用途からして、ビデオ出力は基本的な2Dさえあれば十分なので、i915G/i865Gチップセット内蔵の、かつD-sub出力のレガシーなもので足りていました。

Windows XP まではそれで困っていませんでしたが、Windows 7 に移行してから、少しずつ状況が変わってきました。Vistaは華麗に(笑)スルーしました。特に状況変化が早い分野がディスプレイ関連。主流のLCDモニタが、その製造技術の進歩に伴って、どんどん高解像・高精細・低価格になりました。それに合わせて接続インタフェースが D-sub→DVI→HDMI と移り変わってきました。さらに Windows のディスプレイドライバ規格も進化し、XP までのいわゆる XPDM に代わり、Vista 以降は WDDM になりました。Vista/7 でも XPDM ドライバを使えますが、intel 社が i915G/i865G 世代の WDDM ドライバを開発・公開しないことが発表されました。このため、Windows 7 標準VGAドライバではサポートされない解像度、たとえば2011年11月時点で主流の(つまり最もコストパフォーマンスの高い)1920×1080 という解像度を使いたい場合は、XP 用のドライバを持ってきて、Windows 7 に認識させてやる必要があります。ただ、いずれにしても i915G/i865G では、Windows 7/Vista の特徴の一つである Aero は有効になりません。

ちょっと前の記事で書きましたが、DC1 にはTVチューナ付きのLCDモニタを置いています。このところ、「TVチューナ付きPCモニタ」と「PC接続端子付きTV」の差があまり無くなってきていて、前者は選択肢が少ないということもあり、ものによっては後者のほうが安く買えたりします。

後者の例↓

前述のとおり、PCモニタの解像度は1920×1080が主流ですが、22インチのTV製品でこの解像度というのは、じつはあまり選択肢がありません。それでも20,000円台前半になってきているというのは、TV全体が売れていないということなのでしょうね。

これらのTVに付いている外部入力端子は、ようやく HDMI に集約されつつあるようです。上記 LC-22K5 のように、かろうじてまだ D-sub が付いているものもありますが、今後はどんどん減っていくでしょう。DVI に至っては現時点ですでに皆無です。

このような状況から、せめて HDMI 出力で、できれば Aero を有効にしたかったので、DC1,DC3 の MATE 向けには、PCIスロットに搭載するビデオカードを導入することにしました。これまた選択肢が少なく、イマドキの GPU では Radeon HD5450 か、GeForce GT520 を使ったカードぐらいしかありません。今回は HD5450 のほうを買ってみました。

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イマドキらしく DirectX 11 世代で、D-sub, DVI, HDMI の出力ができます。サクッとPCIスロットに挿し、HDMI にモニタを繋いで起動したら、起動画面が普通にこのカードの HDMI 側から出力されましたが、Windowsロゴの後のドライバをロードしているあたりでPANIC(ブルースクリーン)。焦らず騒がず BIOS 設定でビデオ出力の優先順位を PCI/IGD から IGD (つまり内蔵側のみ使用するということ)に変更し再起動すると、今度はPC本体の D-sub 側から上がってきて、正常にOSが起動しました。これ幸いと、ATI/AMD のサイトから最新ドライバセットを持ってきてインストール。そしてデバイスマネージャから、intel の i915G/i865G XPDM ドライバを無効にして、PCを再起動。途中で BIOS の設定を PCI/IGD (つまりPCI優先)に戻して、今度はカード側 HDMI から最後まで正常にOSが起動してきました。

HDMI なのでより鮮明に、設定も簡単になり、Aero もサクサク動くようになったので、まずは満足です。

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